現行のジムニーシエラを新車で購入してもうすぐ4年。今までトラブルゼロでしたが、ついにエアコンからの水漏れが発生しました。
夏、運転中にエアコンをつけているといつのまにか、助手席の足元が水たまり状態に。同乗者がいようものなら足にポタポタと水がかかる始末。ブローブボックスの裏から滴っているようでした。
車内で発生する水漏れのトラブルというものは心理的なダメージが大きいですよね。筆者はけっこう焦って軽くパニック状態になってしまいました。
殊の顛末について結論から言えば、幸い対処法を調べて実施したところ簡単な方法で直すことができました。
今回は車の整備素人が実施した水漏れの直し方を紹介します。
ジムニー(JB64、JB74)のエアコン水漏れの修理
車の修理と言うと大げさで、今回やったことはエアコンのドレンホースの詰まりを直しただけ。筆者のジムニーシエラ(JB74)で説明しますが、ジムニー(JB64)も同様。
6分くらいの動画にまとめてますのでそちらもご覧いただければと思います(良かったらチャンネル登録もお願いします!)。
ジムニーの車内水漏れの原因
筆者調べによれば、助手席の足元が水浸しになるのはエアコンからの排水が車外に排出されていないため。その根本原因は複数あり、エアコンフィルターの問題、エバポレーターの問題、そしてドレンホースの問題(詰まり等)くらいが主。
中でも「ドレンホースの不具合」は一番最初に疑うべき箇所。理由は、ドレンホース周りは排水の流れの中で一番外側に位置し、よくある水漏れ原因だし、直すのも簡単だからです。
ということで、筆者もまずはドレンホース周りを調べてみました。ドレンホースをメンテナンスするには、エンジンルームを開けて排水の出口を確認します。
エンジンルームの開け方
エンジンをかけ、エアコンクーラーを強めに作動させた状態で、エンジンルームの中をチェックします。
エンジンルームは運転席のハンドル右下にある「ボンネットオープナー」を手前に引きます。すると「ボンッ!」と音がして開いた感じですが、まだ完全には開いてません。
車の正面に周り、半開きになったボンネットの真ん中から少し右にある「留め具」を、指を引っ掛けてずらせば、そのままボンネットを持ち上げることができます。
だいたいの車はボンネット開けたら「支え棒」があります。ジムニーもあるのでボンネットにはめ込んでボンネットが閉まらないように固定しましょう。
エンジンルームの中は車にとってナイーブな場所。でもそれだけでなく様々な危険がいっぱいです。感電したり火傷したり怪我に注意しましょう。不用意に良く分からない場所を触らないのは言うまでもありませんが、不測の事態に備え「軍手」をして作業しましょう。
動画内で筆者は素手で作業していますが、これは悪い例です。軍手は火傷から守ってくれたり、機械に手を挟んでしまった時に指の代わりになってくれたりします。
ドレンホースの排水チェック
エンジンルームを開けたら、エンジンに向かい合って右奥(助手席の裏側)にある黒色のドレンホースをチェックします。
エアコンがガンガンに動いていれば、ドレンホースからは水が滴り落ちてくるはずですが、全く水が排水されていなければドレンホースより中の部分のどこかに異常があるということ。
ドレンホースが見づらければ、車体下を確認しましょう。ドレンホースの排水はフレームをつたって地面へポタポタと落ちるようになっています。
今回のチェックでドレンホースから水は排出されていませんでした。
ドレンホースから出るべき水は行き場を失って助手席の足元に流れていたという想像ができます。
フィルターの交換時期を確認
だいたいドレンホースが詰まっているだろうと当たりをつけつつも、念のためエアコンフィルターの交換時期をチェックしてみます。
ドレンホースに問題がない場合、フィルターもチェックしていきますが、フィルターは交換目安を把握しやすいように下図のようなシールが貼ってあります。
エアコンフィルターの交換時期はまだ先。もちろん、だからと言ってフィルターに問題がないとは言えませんが、やはりドレンホースが怪しい・・・。
ドレンホースのマッサージ
ドレンホースが詰まっていると当たりをつけ、ホースのマッサージをしてみます。
助手席の足元に潜り込んで奥を見ると、ドレンホースがむき出しになっているのが確認できます。
エンジンルーム側に突き出ているドレンホースを助手席側から引っ張り出します。
ホースの中に異物が詰まっていれば、排出口から出てくるはず。
根元のほうから、異物を排出口に押し出すイメージで、グニグニとホースをマッサージしていきます。
マッサージしてみたら、異物は何も出てこず・・・。これはハズレか?
ドレンホースのもっと奥のほうに問題の原因があるのかも・・・。
エアコンを作動させて排水を確認してみます。
水漏れ解消!(原因は?)
ドレンホースをモミモミした後にエアコンを作動させたところ、なんとドレンホースから排水がされていました!
エアコン“強”で作動しても、助手席の足もとは水たまりになりませんでした。グローブボックス裏からの水垂れもナシ!
・・ということは、ドレンホースをモミモミしたことが効いたということになります。排出口からゴミは出てこなかったけど、詰まりは解消されたようです!
原因を深読みすると、もしかしたらナメクジ的な生き物がドレンホースの中にいたのかも?と疑いました。ジムニーをよく停める場所の都合上、室内にナメクジを見たことがあったので、あり得る話かと思います。
ドレンホースの排出口は車外でむき出しなので、虫などが入っても不思議ではありません。水場に向かう習性を持った生き物ならピンポイントで小さな穴に入ってしまうかも?
エンジンルームの閉め方
何はともあれ助手席が水浸しになる問題は解決しました。最後にエンジンルームの閉め方をおさらい。
ボンネットを固定していた「支え棒」を外します。途中までボンネットを降ろしつつ3㎝くらい手前のところで手を離すと、ボンネットの重みで「ガチン!」と閉めることができます。
ボンネットが正しく閉まっていないと、そのまま高速走行した際に風を巻き込んでボンネットがパカっと開いてしまうことも。その場合、当然視界がゼロになるので大事故に繋がりかねません。しっかり閉めるようにしてください。