街の魅了度ランキングと山本一太知事

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「都道府県魅力度ランキング」をご存知だろうか。

毎年秋、1位から47位まで都道府県が容赦なくランク付けされ、色んなメディアがニュースとして取り上げるアレ。

2021年の秋に発表された都道府県魅力度ランキングでは、44位になってしまった群馬県の山本一太知事がブチ切れてニュースになったり、良かれ悪しかれ注目度の高いランキングなのかなと個人的には思う。

ところが筆者はこのランキングは毎年秋に出てることも知らず、ネットニュースとかのスマホ通知で知って「ふ〜ん・・」ぐらいに感じる程度で、正直あまり興味なかったりする。

今回、わざわざ興味のない都道府県ランキングのことを書こうと思ったのは、「日経テレ東大学」なるYouTubeチャンネルで、2021年44位に甘んじた群馬県知事、山本一太さんが出演され魅力度ランキングについて喋っていたから。

動画を見て、おもしろい気づきがあった。

都道府県魅力度ランキングに思うこと

街を格付けするかのごときランキングを受けて、思うことは人それぞれだと思う。

筆者の住んでいる茨城に関して言えば、魅力度のランキングは毎年底辺を這ってるので(というか毎年ビリなので)、県民の中ではむしろそのことをネタにする雰囲気さえある。

筆者は県外に長く住んでいたこともあり地元愛はそこまで強くなく、冒頭でも書いたようにランキング結果の感想は「へえ〜・・・」程度。

ただ、よく考えると不思議だよな。とは思っていた。「なぜ茨城っていつも最下位なの?」とは思っていた。

国内のいろいろな地域に旅行したことあるけど、どこの県とは言わないが、茨城と五十歩百歩な地域って多いはずなのになぁ。

それが今回、動画を見て納得できる部分があったのだ。

「日経テレ東大学」で山本一太知事が言ってたこと

日経テレ東大学で山本知事は次のようなことを仰っていた。

  • 魅力度ランキングは、「株式会社ブランド総合研究所」が作成している。
  • 地域の魅力度は、「地域ブランド調査」の約90項目の調査の中の1つ。
  • ブランド総研にコンサルを頼んだら(お金を払ったら)なぜか順位が上がったことがある。
  • ランキングの付け方は、かなり根拠が薄いやり方(1つのアンケート結果のみで順位付け)。
  • 下位の25県は得点差が7点以内くらいで、サンプル数に対し統計学的には誤差。
  • 誤差なのに、下位25県をわざわざ発表する意味がわからない。
  • NHKなど主要メディアがいちいちビリまで発表するのはおかしい。

山本知事としては、「魅力度ランキングを大手メディアで取り上げるなら、もうちょっとランキングのやり方を説明するとか、上位だけ発表するとか、もう少し考えて発信してくれよ」的なことを訴えていたと記憶している。

ちなみに記憶で書いているので間違っているかもしれない。気になるなら日経テレ東大学のYouTube動画を視聴してほしい。ひろゆきさんと成田悠輔さんのダブルMCの番組だ。

確か、「根拠が薄いのに、あたかも権威ある機関が調べた結果だと勘違いする人もいるかもしれないじゃないか」とかも仰っていたように思う。

44位というランキング結果を受けて、知事は2021年当時、「法的措置も辞さない」とか言ったらしく、これに関しては「おいおいマジかよ」みたいにちょっと引いた人もいたようだ。

ランキング結果が与える影響

山本一太知事は、ランキング結果が、県民、県の職員にとって、ネガティブな影響を与える可能性があると思ったのかもしれない。

この考えは、ほぼ毎年ビリに沈む茨城県民としては少し分かる。

あまり地域愛のない筆者でも、「今年もビリだったらしい」は、ほんの少しチクっとするニュースだ。無関心な気持ちが大半である一方、2パーくらいに“ほっとけや”が入る。

逆に、ポジティブな影響もあるかもしれない。

シンプルに、魅力度を上げよう!とやる気が出ることもありそう。

ランキング上位の街にアイデンティティを持つ人は、満足感とか幸福感を得られるかもしれないし。

でも、コンサルを1回入れただけで順位上がったり(因果関係は分からないって知事は言ってたけど)する程度のものなら、筆者個人としてはランキング下位は、あえて発表しなくても良くないか?とも思う。

どうせなら、もっと権威あるランキングにすれば?とも思ったけど、昔それを行政がやったら苦情が殺到したらしい。

そもそも、ランキング下位まで発表する意図はあるの?と思ってしまった。

株式会社ブランド総合研究所の思惑を考察

山本一太知事が言うには、統計の専門家によれば下位のランク付けは無意味らしい。サンプルの数に対して誤差でしかない、という説明だったと思う。

ならば、ブランド総研が下位まで発表するのはなぜだろう。

日経テレ東大学と関係なく筆者独自の考えだが、上位のランクが動きにくくてつまらないからでは?と思ってしまった。

北海道、京都、沖縄、東京、大阪のランキング上位は硬いだろう。調べてはいないが、毎年ほぼ独占なのではないだろうか。

つまりバズらせるため、あえて下位まで発表しているのかもしれない。

事実、山本知事は反応してちょっとしたニュースになったわけだし、茨城民は自虐ネタをつくったり、あるいはビリ脱出した年はそれなりに盛り上がった。

動画を見て気づいたのは、魅力度ランキングもひとつのコンテンツだということ。

もちろん悪意があるなんて思ってないけど、誰かの思惑で作られてるかもしれないので、あまり鵜呑みにしてはいけないなと思う。

魅力度ランキングに限らず、受け取った情報について、発信者の意図を読むことは大事だと改めて気づかされた。

別に誰か特定の人を攻撃しているわけじゃないし、茨城が最下位だからと言って筆者は特に大きなショックではない。

コンテンツのためのコンテンツを生むような施策を狙ってやってるなら、ブランド総研って素直にすごいな、と感じたのも事実。

ランキングの結果についても、茨城がずっとビリは不思議とは書いたけど、少なくとも下位であることは妥当に感じるし不自然でもないっぽいし。

山本一太知事はおもしろい人だと思う

魅力度ランキングの気づきとはちょっと脱線するけど、山本知事っておもしろい。

群馬県民は別として、山本知事を知ってる人はそう多くないかもしれない。

実はむかし国会議員をやっていて、確か自民党だったと思うが、よくテレビに出演されていたことを筆者は覚えている。

別にファンではないけど、有名な討論番組やニュースとかで現役国会議員の若手の論客みたいな立ち位置でけっこう見かけた記憶がある。本当によく喋る人だなってことでインパクトを受けて、すぐに思い出せた。

久しぶりにご本人を拝見したので年月を感じたけど、喋りは全く変わってなかった。

バイタリティがあって発言力も力強いので、かと言って脳筋みたいな感じでもなく、リーダーになれば心強いタイプの人だろう。

群馬が盛り上がってきているようだ。

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