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車のエアコンにカビ菌が!?影響や原因、対策を調べてみた

JIMNY
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カーエアコンに発生するカビと、そのカビによる悪臭。体への影響はあるのでしょうか?

原因と対策は?

先日、筆者が乗っている新型ジムニーシエラの車内で、鼻が曲がるほどの悪臭に見舞われまして・・。

臭いの原因はエアコンのエバポレーターにカビが発生しているからでは?」と当たりをつけ、エバポレーター洗浄のDIYを施したところ消臭に成功しました!

その際、車のカビについていろいろ疑問が湧いたので調べた内容を書いておきます。

ジムニーに限らず、車とカビについて知識を深めたい方の参考になれば幸いです。

ちなみに書いてる人はただの素人なので、内容に間違いとかあるかもしれません。その時は大目にみていただきつつ、コメント等で指摘いただけると嬉しいです。

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車内にカビが発生するメカニズムとは?

車内のカビ事情、確信をズバリ言うと、車内のカビの発生元はカーエアコンであることが多く、さらに言えば内部のエバポレーターという部品がその温床となるケースが非常に多いです。

カビ臭を根絶するのにエバポレーターの掃除が有効であることは、筆者もDIYしてみて効果を実感しているところ。

kentaro.blogでは、愛車ジムニーのDIYやメンテナンスを、必要に迫られてやった内容を軸に動画で紹介しています。良かったらチャンネル登録お願いします!

カビが発生しやすい場所についていきなり結論を書いたわけですが、カビが発生するメカニズム、カビの種類、原因と対策について順を追ってさらに詳しく見ていきましょう。

根拠とした資料は文末で紹介しています。

車の中でカビが発生しやすい場所とは?

車内でカビ臭がする時、一番怪しむべきはエバポレーターと書きましたが、他にもカビの温床となりやすい場所は次のようなところが挙げられます。

  • カーエアコン内部、吹き出し口、ドレンパイプ
  • 座席
  • フロアマット
  • カーペット
  • トランクルーム

そもそも、カビは私たちの回りの空気中に浮遊している菌類の一種。環境によって多い/少ないはあるでしょうが、好むと好まざるとに関わらず身近な存在であることを念頭に置く必要があります。

その上で、カビ菌は、皮脂や汗など人から出る様々な代謝物はおろか、ホコリ、小さなゴミ、タバコのヤニ、その他のあらゆる汚れまでをも幅広く栄養源とします。ドライバーの体が触れる全ての場所は、カビのエサを振り落としてるようなものと考えて良さそうです。

そして、カビの増殖に最も必要なのが「水分。例えば、カーペットに染み込んだ雨水や湿ったままのフロアマットはカビが生育する条件が揃っています。

カーエアコンがカビの温床となる理由

カビは条件さえ揃えば車内のどこであっても生育しますが、冷房を使うと必然的に水滴が発生するので、とりわけエアコン内部はカビの発生源になることが多いです。空気を循環させる過程でフィルターにホコリやチリが集まるという構造もまた、カビが育つ助けになってしまいます。

カビにとって必要な水分と栄養が潤沢に供給される、車内で最も好まれる場所が、カーエアコン内部ということ。

もし、エアコン内部にではなく、別の場所(フロアマットなど)にカビが発生していた場合でも、エアコンを使うことによってカビは車内へ浮遊し、エアコンのフィルターに付着することになります。よって、掃き溜めのごとくいずれエアコンは汚染されます。

なお、エアコンフィルターやブロアファン、エアコンの吹き出し口にもカビは発生します。

ドレンパイプの中にもカビが生えてスライム状になり、詰まることもあるらしい。筆者が経験した助手席の水たまりはカビが原因だったのかも・・・。

さらに、カビの発生しやすいエアコン内部において、エバポレーターと呼ばれる場所にカビが多く発生することが分かっています

では、カビがエバポレーターを好むのはなぜでしょうか。

なぜ?エバポレーターにカビが発生しやすい理由

エアコンはいわば、扉を開けた状態で冷蔵庫を使うようなものだとか・・・。

冷房使用に伴って霜の代わりに大量の水分(結露水)が必ず発生します。参考資料①では、エアコンは水周りと同様であるとの認識が必要だと指摘されています。

そもそもエアコンの仕組みは、高圧に加圧された液体を、エバポレーターの中で霧状に吹き出させて気化させる気化熱(液体が気体になる際に周囲の熱を奪う)現象を利用して、エバポレーターの周りの空気を冷やします。

そして、暖かい空気が冷やされる際、空気中の水蒸気は水滴になって現れます。

それゆえ、エバポレーターの周りは多くの結露が見られるわけですが、意外なことにA/CをONにしてる時は、強い風の影響で内部は比較的乾燥した状態だそうです。(水は留まらず車外へ排出され続ける)

しかしA/C、送風ともにOFFにした直後に起こることは地獄。(カビにとっては天国)

無風で冷えた状態にあるエアコン全体と、まわりの空気の温度差により、フィルターやエバポレーター周辺に結露が発生するのです。

動きのない水分(結露)こそ、カビ繁殖につながる最も重要なトリガーになってしまう。

なお、エアコン内部にホコリなどが蓄積していれば結露の程度は大きくなり、カビにとってより良い環境となってしまいます。まさに負のスパイラルですね・・・。

カーエアコンに発生するカビの種類

カビ菌の種類は多く、現在80,000種ほど確認されているそうで、なんと、カビは「生物」とみなされているのです!

とはいえ、植物や動物とは色々と違う生き物で、ヒトに毒をなすタイプや、逆に、食材の加工などに利用される有益なタイプも存在します。

車の中にいるカビの種類を調べたところ、次のような種類が確認されたとのこと。

好湿性

  • クラドスポリウム(Cladosporium)[クロカビ
  • ペニシリウム(Penicillium)[アオカビ

好乾性

  • ユーロチウム(Eurotium)[カワキコウジカビ
  • アスペルギルス(Aspergillus)aspergillus restrictus[コウジカビ
  • ワレミア(Wallemia)[アズキイロカビ

カーエアコンに発生するカビの種類は、日本国内でも地域によって異なるそうです。

好湿性カビが多いようで、好乾性カビが検出されることは稀だが、検出される場合は多量に検出されることがわかっているとのこと。

ここで重要なのは、「好乾性」といっても、生育に水分が必須であること。どんな種類のカビでも、増殖するために水は欠かせません。

カビが増えやすいカーエアコンの使い方とは?

車内でカビが増殖しやすいのは圧倒的に「夏」です。理由は冷房を頻繁に使用するため。

さらに言えば、A/Cと送風を停止した直後から結露によってカビは増えやすくなるから、利用と停止をこまめに繰り返すのが一番良くない使い方です。

逆に、夏にエアコンを一度も使わなければ、カビによる汚染は非常に少ないことも分かっています。

結露を抑えるために冷房温度を我慢して高めに設定しても、カビ抑制の効果はあまりありません。

夏に、冷房をこまめにON/OFFする(A/Cだけでなく送風も)と、カビが増殖に必要とする水をカビに潤沢に与えることになる。つまりカビを育てているようなもの

カビが周辺環境から受ける影響

エアコン内部にカビが発生したとして、そのカビの“ふるまい”をさらに詳しく見ていきます。

いったんカビ汚染されたエアコンは、冷房を使用しない時間が長ければ長いほど、次回使用時のカビ数の増加が多いです。具体的には、冷房停止してから3時間後に再稼働した場合のカビ数に比べ、2週間後に再起動した時のカビ数が約10倍になるそうです。

また、一回のエアコン使用で見ると、使用を始めた直後に浮遊カビが最も多く発生し、使用し続けると順次減少していく。例えば、冷房の使用直後10分間に放出されたカビ数は、30分以降からの10分間のカビ数に対し10倍以上、みたいな感じ。(ただし、エアコンを長時間使い続ければカビがいなくなるということではありません)

炎天下で駐車しているほうが日陰よりもカビ数の増加量は少ないですが、炎天下であっても滅菌できるわけではなく、カビは生き続けます。

いったんカビ汚染されると、春でも、秋でも、検出されるカビ種が同じことが分かっていて、つまり、季節が変わってもカビはエアコン内部で生き続けていることを示唆しています。

冬に暖房へ切り替わった後の方が、放出されるカビ胞子量が多かったという報告もあるそうです。原因は冬暖房の乾燥によるものと思われ、カビが増えやすいのは夏の冷房で、胞子が舞いやすいのは冬の暖房で、ということなのでしょう。

カーエアコンは、古くなるほど放出される浮遊カビが次第に多くなることが指摘されています。エアコン内に蓄積する汚れがカビの栄養になるためとだと考えられていて、古い車のほうが汚れが蓄積しやすいからです。

また、車内で日常的に喫煙するとエアコンのカビ数も多くなるようで、タバコ臭のないエアコンに比べカビの量は2.6倍との報告も。カビがタバコの含有物を栄養にする可能性を示唆しています。

カビ菌による体への影響

カビの影響で、悪臭がしたり咳き込んだりすることがあります。

筆者も、実際に頭痛と胸のムカつきみたいな感覚を経験しました。カビ臭を嗅ぎ続けるのは本当にキツいです。

さらに、不快な環境での車の運転は集中力が散漫になって、事故リスクが高まることも忘れてはなりません。

また、気分が悪いというだけでなく健康を害する恐れも。クロカビやアオカビはアレルギー疾患を誘引する可能性が指摘されています。

カビに汚染されたカーエアコンによる重大な疾患の事例を筆者は聞いたことありませんが、そもそもカビには、呼吸困難を引き起こしたり肺の炎症、線維症(肺の組織が炎症などの影響で硬くなってしまう病気)をもたらす危険があることは知っておくべきです。

臭気とカビの生育には相関があるものの、無臭のカビ種も稀に発生するため、ニオイはしないけど鼻水、鼻詰まりや咳き込んだりする可能性もあるでしょう。

長距離ドライブの時や子供を乗せる時などには、特に注意したいですね。

車内のカビ対策

もし既にカビが発生している場合、カーエアコン全体を洗浄、除菌することが根本的な解決になります。

カーメンテナンスを取り扱う業者に頼むのが一番手っ取り早いです。信頼できる車屋さんに依頼しましょう。掃除機でホコリや汚れを吸い出した上で、ブロアファンを外してのアルコール洗浄など専門的に施工してくれる業者もあります。

DIYするなら、エバポレーター洗浄とエアコンフィルタ交換をセットで行うのがオススメ。

筆者はコレを使いました。アルコールが入ってて除菌効果もあり良かったです。

予防的な対策もいくつか紹介します。

既に書いた通り、エアコンスイッチを入れた直後がカビの量が最も多いことと、エアコン停止直後が最もカビの好む環境であることを踏まえ、エアコン使用開始直後5〜10分間は窓を開放しておくこと、そして何度もON/OFFしないことが、手っ取り早いカビ予防策です。

また、エンジンを切る前に、A/Cをオフにして送風のみの状態にして、エアコン内部の結露をある程度乾かすこともカビ予防に効果的とされています。

イオン発生機もカビ予防に有効です。

イオン発生機は“除菌”の効果があるとされています。

エアコンの微生物汚染はカビだけでありません。雑巾の腐ったような匂いは、細菌の繁殖が原因である可能性あり。

カビも菌の仲間ではありますが「真菌」なので「細菌」ではありません。イオン発生機は細菌にも効果があるとされ、さらに花粉や小さなホコリまで捕集するので、カビの栄養となる物質を取り除く助けにもなるでしょう。

参考資料

最後に、参考にさせてもらった資料のリンクを載せておきます。

繰り返しになりますが、カビ菌は目に見えないだけで常に身の回りに漂っているものと認識し、カビが好む環境(水場、汚れ、ホコリ)を作らないこと。カビが集まって生育して増えないようにすることが重要だと感じました。

車内をキレイにすること、大事!!!ズボラなkentaro.blogも気をつけねば。

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